时が経つごとに、身体は快楽に络め取られて、堕落していく。
十分前にはただの微动にしか感じなかった触手の先が発する微かな刺激が、今は明确な性感としてディルトの尻穴を这い回る。
前立腺を叩かれながら、肛门の唇を触手の干でずるずるとこすり抚でられると、息が诘まって背中が跳ねた。
「ッ!!ッは…!!あ……ッ!!」
拡げられた尻穴の戸口が、与えられる目まぐるしい悦びにヒクヒクと不规则に痉挛すると、それに合わせて粘液まみれの会阴が跳跃するように脉を打つ。
「も……ッ…や、め……ろォ……ッ!!」
煮え滚る快感に侵されながら、ディルトは自身の鼻先を玉になった汗が滴っていくのを自覚したが、身体は热いのか、それとも寒いのか分からない。
思わず声を弾ませ、飞び上がる程の性的悦楽を味わうと、头の奥は沸腾したように朦胧としだすが、それと同时に硬直させ、张り诘めた四肢の末端は、冻てつくように冷たい気がする。
「う…あ、ああ……ッ!」
ぞわぞわと粟立つ背筋が、何を待ち望んで震えているのか、肉体の持ち主であるディルトには嫌という程理解できた。
だが、それを理解し、切望し、歓待するのは……とてもではないが承认できない。
「く……そォ…ォ……!!」
もはや明らかに自分の制御の手から离れつつある身体を、そして持て余す性的兴奋を、どうすればいいのか分からなかった。
『男』としての场数を踏んで、こうした刺激に惯れていれば、回避し、いなす事は容易だったのかもしれない。
だが、ディルトは……清廉洁白で高洁な道程を歩み、辿ってきた勇者は――。
「ッ――!!」
快楽を贪る为だけに终点の见えぬ性行に夜通し耽る事はおろか、性的快感のみを重视し、ひたすらに自らの雄の充足を追及する様な自慰行为すら、経験した事がなかったのである。
「ッは……あ、ああ……ッ!!」
终わるどころか刻々と激しく、そして执拗になっていく触手たちの爱抚によって身体中を快楽の汁に浸されながら、ディルトはもう何度目か分からぬ歯ぎしりと共に顔を歪めてかぶりを振った。
どうすればいいのか分からない。
このまま、ひたすらに堪え続けるしか道はないのは明らかだ。
けれど、一体いつまで、自分がこの叫びだしたくなる程の、恍惚的な性感に耐えていられるか、もはやディルト自身にも分からなかった。
「や、め…くうッ……!ふ…そ、そこ……は……こす…るなァ……ッ!!」
湿った吐息を吐いた直後に、一际强い力で肛门の戸口を割り开かれて、ディルトはその背徳的な感覚にすら悦味を感じて身を震わせる。
他者に见せる事はおろか、自分自身でさえ、排泄以外には使わぬ个所。
そこに。
「ッ…は……あ……!」
太い触手が流れに逆行するようにして入り込み、ぬめる体侧を使って括约筋を割り开くと、その内部で息づく柔らかな肉ヒダが、张り诘めた先端によって叩かれる。
时间をかけ、丁宁に、执拗に。
まるで弄んでいるかのように触手の太干が肛门の唇を舐めまわすと、ネットリとした粘液で濡らされた唇は挿し入れられたぬめる先端を、爱おしむように咥え込んだ。
ネチョネチョという卑猥な音色に背徳心を煽られて、ディルトが奥歯を噛んだ瞬间に、大きく割られた肛门には二本目の触手が力强く挿入されると、同时に深い场所では先の侵入者が身をうねらせながら前立腺を叩き上げ、脳髄は圧倒的な快楽によって支配されていく。
「や、やめ……ろ…ォ……そ、そこ……はあ…ァ……ッ!!」
全身が痉挛するほどの悦味に反射的に目を细めると、肛门では二本目と一本目の触手が役割を代えて出入りする。
「は…ッ…!!あ…あ、あッッ!!」
そうして快楽に饮まれながら闷えている间にも、ディルトの尻の穴では、クチョクチョと淫猥な音色が鸣り渡ると、内壁の粘膜が力いっぱいの强さですり上げられていくのである。
「く……!ああああ……ッ!!」
『ネチャネチャ…』
『ヌチョヌチョ…』
思わず耳を塞ぎたくなるあからさまな粘液音が、自身の肛门口から溢れ出ている事実に聴覚さえも犯されながら、ディルトはいつの间にか唾液で濡れそぼった唇を感覚の无くなりつつある歯列で噛み缔めると、これから始まるであろう今よりも更におぞましい爱