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「ッあ?!」
狭くshiった牢内に、ディルトの高い悲鸣が弾けたのは、触手が动いた途端だった。
「な、なに…をッ!!」
一声目に続いて牢の天井を打ったのは、今しがたより、更に鋭く强い声。
だが、その声色の中には、先ほどまでの覚悟や、自らに対する仕打ちへの怒りよりもずっと多く、今この瞬间への戸惑いと惊愕が抱き含められていて、ディルトは声を放った瞬间に、激しく身体を暴れさせると、下の下で身をうねらせる新たな刺客を『目的地』から引き剥がそうと跃起になった。
「く、やめろッ!!やめろッ!!」
切迫した声色が、牢内に响くと、その声色を覆い隠すように、触手のうねるネチャネチャとした粘ye音が、暗い空间に鸣り渡る。
「く、くそ…ッ!!き、さまッ!!や、やめろ……!!は、离せ……!!そ、そこから……ッ!!そこから…离れろッッ!!」
强い语気でディルトが叫ぶと、天井から下がる锁の音色が声を追う。
そして、その耳障りな金属音に反応するように、触手は更に激しく、滑らかに、ディルトの下半身で、ぬめる身体をうねらせるのだ。
「くッ!やめろッ!!」
全身をねじって犬歯を剥いて、ディルトは満面を真っ赤に红chaoさせながら、自らの下半身を覗き込んだ。
『そこ』で这い回り、我が物顔でディルトの肌を蹂躙する憎き侵略者を视线で射抜いて、何とか挙动を抑え留めようと――だが、今ディルトが鋭く尖らせた视线で射抜いているのは……先程までと同じ、tun部ではない。
彼が见下ろし、赤く、热を持った双眸で睨みつけている、その个所は――。
「ッ!!はな、せ……ッ!!」
もう一度、ディルトが低く、しかしどこか焦りを伴った声色で咆哮すると、薄い下の股间部分が、ずるり、といびつに盛り上がる。
「ッ!!」
そう、つまりは。
「く……そッ!!」
第三の触手の『目的地』は、先刻ディルトが脳里に思い描いた场所、などでは……なかったのだ。
「く、そ…!き、さまッ!!やめろッ!!」
眉间にこれ以上できぬ程の皱を刻んで、热い声を吐き出したディルトが、まなじりを吊り上げながら身体をよじると、下の下では、その挙动と拒絶を嘲笑うかのように、触手がずるり、と蠢いた。
「く、う……ッ!!」
直接的过ぎる程に直接的なその个所を、おぞましい濡れたrouの肌ですり上げられて、ディルトは吐き気さえ催しそうな嫌悪感にとらわれる。
が。
それと同时に。
「ッ……!」
今まで散々に、生物として、そして雄として、言いようのない本能的な热に侵され、燻された身体は、新たに访れた明快でいて、最上を予见させるshiった动きに、歓喜するように咆哮するのだ。
「く、そ…ッ!!」
无自覚のうちに背筋を这い上がるぞくぞくとした感覚に、ディルトは歯噛みしながら睑を伏せる。
下半身から沸き上がるこの感覚を、知らぬ、と言って打ち払う事はできなかった。
彼とて……ディルトとて、成人を过ぎた男なのだ。
魔王讨伐を成す勇者だ、救国の英雄だ、などと人々に崇め奉られてはいても、彼の根源にあるのは、无论人间という种であり、そこには『男』という至极単纯な核が存在する。
つまり、彼とて、高洁な志や気位を剥ぎ、勇ましい武勲や赏賛をそぎ落とせば……そこにあるのは、何の変哲もない、ただ一人の纯然たる男に过ぎないのだ。
「く……!!」
下の股间部分で身をうねらせる见えぬテールを、怒らせた双眼で射下ろしながら、ディルトはからからに乾いた喉を、ごくりと大きく咽下する。
反応など、するものか……!
してたまるものか……!!
思って奥歯を噛み缔めると同时に、薄い布地の内侧で、ぬるぬるとした感触が男の敏感な周囲を抚で上げる。
「く…そ…!やめ…ろッ!!」
声の抑制も忘れたまま、ディルトが鼻先に皱を寄せて咆哮しても、触手の动きは止まらない。
いや、それどころか。
「ッな…ッ?!」
ずるり、と短い音色が响いた直後、まるでディルトの叫び声が呼び水となったかのように、第三の触手が下の内侧に这い込んでから、若干の静寂を保っていた尻の中へと入り込んでいた二本の触手が、やおら活発に、弾力のあるその足