つらは加虐心の块なのだ。
苦しみにのたうつ弱者を见て、更なる苦闷を与え、それを嘲笑し、愚弄する。
そうする事によって、昂扬感を感じ、愉悦に浸る、卑劣で、低俗极まりない生き物なのだ――!
「…………ッ」
静かな牢の中、ディルトは睑を闭じて待ち続けた。
ただ、时间が过ぎる事を。
目の前で自身を嘲笑う魔族たちが、つまらねェな、と身を起こす事を。
だが。
「ッ!!!!」
努めて冷静に脳を冷やそうとしていたディルトの身体が、突如として跳ねた。
食いしばった歯列の隙间から、短くも势い强い呼気が漏れ出し、後ろ手に拘束された手首が木枷にすれて音が鸣る。
何が――!?
思いつつ、己の身体に飞び上るほどの変化を起こした诸悪の根源へ向け反射的に视线を投げた、その瞬间、彼の疑问を払拭するように、鉄格子の外侧からはひどく愉快そうな声色が响き渡ったのだ。
「おいおい、见ろよ!勇者サマの大事な玉が、テールの触手に饮みこまれちまったぜ!!」
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「なッ――?!」
盛大な嘲弄を含んだ魔族の声が鼓膜に届いたその瞬间、ディルトは台词の真意を己の视界の中心で理解した。
「なん――ッ!!!!」
彼が视线を向けたその先では――テールが……长く伸びた浓緑色の太い干が……その触手の先端を大きく左右に割りげ、あろう事か……己の……己の股间で揺れる玉を包み込んでいたのである――。
「なに、をッッ!!!!」
目にしたあまりに淫惨な光景に、ディルトは思わず全身をよじって叫びを上げた。
股间で所在无げに揺れる、男のとも呼ぶべき睾丸が……あんな……あんな……ッ!!
「や、やめろォッ!!!!」
咄嗟に声を张り上げて、下半身を力の限りに揺さぶると、ディルトは目の前で魔族たちが嘲笑の视线を向けている事も忘れ狼狈しながら四肢をねじる。
「く、くそ…ッ!!くそォッ!!!!」
何が起こったか分からない。
当初は、テールの触手はただぬめり、身体の表面を这いずるだけの物だと思っていた。
それが先刻には先端の膨らみから细く长い鞭毛めいた食指を吐き出す事実が露呈して、そのおぞましい変化にディルトは文字通り身体中を総毛立たせながら震えあがった。
そして、今――。
触手は先端にある大きく张り诘めていた鶏卵大の膨らみを割りげて、そのねばねばとした粘液で満たされている口の中に――ディルトの……柔らかな玉袋を饮み込んだのだ――。
「や、やめろォッ!!!!」
もはや明らかな性感を股间の蜜袋全体で受け止めながら、ディルトは声の限りに叫び、抗い、わなないた。
こんな、こんな、事が――!!
これで、分かった。
身を持って、ディルトは知ったのだ。
テールは、何もその粘液にぬめる身体で捕食対象の体表を这い回り、不快感を与える事を目的としているのでは、ない――。
これは、この几本も伸びながら络み合う触手たちは――!
明确に、性的快楽を与える事を、目的としている――!!
「ッうああ!!」
思い至った瞬间に、触手の先端に包み込まれた袋の付け根を细かな鞭毛で抚で上げられて、ディルトはもう声を抑える事もできずに身体を反らせてむせび鸣いた。
「へへへへ!どうしたどうした勇者サマ!テールに金玉咥えられた瞬间に、顔真っ赤にしながらヨガり鸣きかァ?!」
「ハハハハッ!おーおー!そんなに腰揺らして大喜びかよ!ホラ勇者サマ!もっと股げてこっちにアソコ突き出してみせろ!大事な金玉袋がテールちゃんに咥えられてる所、じっくりしっかり见てやるからよォ!!」
天井から繋がる锁を盛大に鸣らして暴れる肢体に、魔族たちの嘲笑交じりの愚弄が投げつけられるが、羞耻と兴奋に燃えるディルトの耳には届かない。
「くッ!くああッ!!や、やめッ!!やめろおおォォッッ!!!!」
背中を反らせて、喉をしならせ、ディルトは股间から脳天までを駆け抜け、贯き、感电させる快楽にあらゆる神経を犯されながら鸣き叫んだ。
「ッッッッ――――――――!!!!」
大きく开かれた触手の口の中は、その体表よりもずっと温かで湿っていた。
自らの热を帯びた身体