大きく触手が动いた瞬间、ディルトの脳には警报と同时にはしたない期待が持ち上がった。
『また』会阴を擦ってもらえる――!
『また』尻の穴を凌辱してもらえる――!
しかし、そうして期待に打ち震えながら触手を歓待するディルトの身体に『また』の刺激は访れなかった。
その代わりに彼の下半身へと降りかかったのは――。
「ッく…うあああああッッ!!!!」
脳髄まで、とろけてしまうのではないかと危惧する程の、快楽。
「へへへへッ!!おうおう!どうしたよ!勇者サマ!!急に大声で鸣いたりしてよォ!!」
突如として张り上げられたディルトの悲鸣に、魔族たちは兴味深げに格子の内侧を覗き込む。
「おお?なんだァ?どうもコイツのケツの方でテールの触手が动いてるらしいが……チッ、ここからじゃああのパンツが邪魔でよく见えねえなァ」
细めた白い瞳で尚も背中を反らせて闷絶するディルトを眺めながら、魔族の片割れが舌を打つと、その隣ではもう一方の魔族がしたり顔で唇の端を持ち上げる。
「はん、だったら……『取っちまえば』イイじゃねえか」
「あん?」
「邪魔なモンは、よォ……!!」
「!!!!」
低い声が响いた瞬间、ディルトは己の下腹部に向けられている二つの视线に気が付いて戦栗した。
一体、何を……!
言い知れぬ不安に首筋を抚で上げられた瞬间に、视界の中で何かが光る。
暗い牢と通路の狭间、ちょうど魔族の男たちが仁王立ちになっているその傍ら――。
白く、そして一瞬だけ鋭く光った闪光に、ディルトが瞳をこらすまでもなかった。
なぜなら。
「へへへ……!そうだよなァ…!よくよく考えりゃあ俺たちは司祭様から『勇者にきちんと下准备をする』っていう大事な仕事を任されてんだ。だからこそ、その仕事が実に进んでんのか、ちゃあんと确认しなくちゃならねェよなァ……!邪魔なモンなんて、剥ぎ取ってよォ……!!」
「!!!!」
低い声と共に、暗闇の中で再び白い光が走る。
その细く、鋭利な光の正体が何なのかを、ディルトが沸腾する头の中で想像するよりもずっと早く。
「さァて……!それじゃあ勇者サマ、动くなよォ?暴れて身体よじったりすると……パンツと一绪に大事な所を切り落としちまうかもしれないぜェ?」
不敌で不躾な笑みと共に、魔族の分厚い掌に握られた、切っ先鋭い长枪が、ディルトの眼前へとぎらりと姿を现した。
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「!!!!」
何の前触れもなく目の前に突き出された鋭利极まる切っ先に、ディルトは生き物として本能的な反射で身を固めながら息を饮んだ。
「な、ん……!」
自らに向けて突出された长枪の先端が、汗の浮いた鼻先でぎらりと光る。
「へへ、どうした勇者サマ。こんな枪、お前も饱きる程见てきてるだろ?」
いまだ不敌な笑みを崩さぬままで、魔族の男が冷たく笑うと、その手に握られた枪の先が、嗤いに合わせて细かく揺れた。
「ッ…!」
目の前に突き出された鋭利な刃によって、一体何が行われるのか……寸分先にある自らの未来を考えようとしてごくりと喉を鸣らした瞬间、ディルトの下半身では再び触手の鞭毛が袋を袭う。
「ッあ!!」
延々と缲り返された下半身への蹂躙の成果か、今や微かな刺激を受けただけでも性的兴奋を覚えてしまう程に调教された鋭敏な个所に、よく动くぬめる鞭毛を押し付けられて、ディルトは鸣らした喉を震わせながら息を诘めて眉间を寄せると声もないままに俯いた。
こ、んな――!
そっとなぞるように袋の底辺を抚で上げられると、股间の中心には重い雷に打たれたような冲撃が駆け抜ける。
それと同时に、今まで会阴を擦っていた触手が再び濡れたトンネルへと行しだして、ディルトはもうその双方の刺激によって身动きを取る事さえできなくなった。
「くくくッ!よしよし、イイ子じゃねェか!そのままじっとして……动くなよォ…?」
「!!」
ニヤニヤと口元を歪める魔族の命令を闻き入れたい訳ではないが、ディルトは言叶通り微动せぬままで目を见张る。
动かしたくとも、动かせない。
抗いたくとも、抗えないのだ。
出来る事は、瞳を见开き、