…なんて言わねェよなァ……?それよりずうっと耻ずかしい事……ここで无理矢理されたくねェだろ……?」
「く……ッ…く、う……ッ…!」
「ほォら、分かったら言われた通りにやってみろ……。おら、両足を大きくげて腰の重心をガッツリ落として……そうしたら股の间でギンギンになってる粗末なポコチン见せつけるみてえに、股间突き出して腰揺らしながら歩くんだ……!!」
「く……ッ…!く、うう……ッ!!」
「クククク…ッ!そうだそうだ……!!やりゃあできるじゃねェかよ勇者サマ……!!よォし、それじゃあその调子で……『アソコ』までしっかり歩いてもらおうかァ……!!おお!!そうだ!!せっかくならそのねェポコチンから垂らしてるガマン汁も见えるように……大きくブツを揺らしながら行こうじゃねェか……!!こんな事になってもカチカチに勃起しちまってるブツと玉袋ブルンブルンさせて……クククククッ!!みっともねえ事この上なしな耻ずかしい姿披露してくれよ!!なァ!勇者サマ!!」
卑劣な愚弄を身体に浴びて、それでも抗う事すら许されず、ディルトは魔族に命じられた通りに腰を落とすと、屈辱极まる姿势を维持しつつ、颚先で示された『アソコ』を见つめて上下の颚を噛み缔める。
円形闘技场をぐるりと取り囲む観衆席から絶え间ない嘲弄を浴びるディルトの视线のその先で、その场所は――魔族の告げた『指定席』は镇座していた。
土埃舞う周囲の地面から、一际高くせり上がった、まるで狭い舞台の様な、石造りの祭坛――。
分厚く、硬质そうなその祭坛の中心部には、ちょうど人间一人が収まるのに见合いの、祭坛同様の素材で造られた四角い台座が设けられていて、台座の四方には、见るからに顽丈そうな太い锁が取り付けられた四つの钢鉄枷が备えられている――。
そして何より、ディルトの开かれた双眼を钉づけにしたのは――祭坛上にある狭い台座のその天板部分へと施された、红い、血のように红い色をした――魔术纹様――。
「ッ……!!」
一体、何の――!
目にした瞬间、ディルトは言叶も失くして立ちすくんだ。
いや、立ちすくみそうだった、が、彼の硬直した肉体は、近卫兵の屈强な刚腕によって、力任せに祭坛へ向け引き寄せられる――。
「く…ッ…!く……そ……ッ…!!」
思わず、反射的に、感覚を失くした口唇から悲鸣じみた声を吐くと、ディルトは目の前で自分を见つめる石造りの祭坛を见つめたままで、口内の奥歯を噛み鸣らした。
「く、く、うう……!き、さま……ら……!!」
もはや、何を説明されずとも、己の未来が垣间见えた気がして、ディルトは怒りと兴奋に全身を戦栗かせながら弱く呻くが、そんな彼を横目に见つつ、近卫兵たちは侮蔑的な邪笑を浮かべるだけだ。
「く、うう……!!」
眼前にそびえる祭坛めいた石の舞台と、そこから繋がる自由を夺う为の拘束具に、身体中のありとあらゆる想像力を掻き立てられて、ディルトは青ざめた顔を引きつらせると歩みを止める――が。
「オラァ!!今更嫌だとかなんだとか言ってられると思ってんのかァ?!大体魔界に来る前こそどうだか知らねェが、今じゃテメエは俺らの奴隷と同じ身分なんだよ!言われた通りに身体使って『仕事』して――その褒美として生きながらえさせてもらえる立场、それが今のお前ェなんだよ!!分かったら……さっさとさっき言われた通り、腰突き出してそこの『指定席』まで歩くんだ!」
「……!」
立ち止まる事を许さぬ近卫兵に、股间の锁をじゃらり!と引かれ细めた视线で射下ろされると、もうディルトにはそれ以上どうする事もできなかった。
「く……う…うう……ッ…!!」
「よォしよし、そうだそうだ……!しっかり腰落としてブツを揺らせよ……!!クククク…!ホラホラ、もう少しで『席』にくぜェ……?それまであとちょっと……盛大に股间揺らして歩いてくれやァ…!!」
顔を伏せるどころか、视线を下ろす事さえ许されぬまま、ディルトは近卫兵の男たちになじられ、揶揄され、连行される。
卑劣この上ない耻晒しな命の通りに身体を呈して、ディルトは『早く辿りいて终わらせたい』と『あそこにだけは辿りきたくない』の狭间で気が狂う程にもがき続けた。
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「クククク……!!なんだよ、入场门からここまでのたったあれだけの距离を歩いただけで……全身汗まみれで息切らしてるってか!!案外勇者サマってのもだらし